キモチよくなっちゃう未知の世界…。「耳かき小説」特集
耳かきってクセになってしまうくらい気持ちいいですよね? 耳かきが気持ちいいのは、耳の中の迷走神経が刺激され、快感を感じるからだそう。そんな耳かき自体の気持ちよさに加え、誰かに耳かきをしてもらうと、耳の中でカリカリとひっかく音が響いたり、マッサージのように優しく触れられる感触だったり、暖かな体温を感じたり……思い出すだけで心がぽかぽかしてくるような心地よさにあふれています。
そんな誰かにしてもらう耳かきを追体験する小説ジャンルに、「耳かき小説」があります。漫画やイラストには表せない耳かきの細かな描写は、読んでいるだけでドキドキしてきてしまいます。今回は、pixivに投稿された耳かきフェチによる耳かきフェチのための耳かき小説を特集しました。耳かき小説に触れるのは初めて!という方も、新たな快感を発見してしまうこと間違いなしです。それではご覧ください!
【万人向け】耳かき、リゾートにて。 by じょん・どぅ
「まずは、この綿棒で外側をお掃除しますね」
「ん、お願い」
見慣れた白い棒の気配がゆっくりと近づき……耳殻の溝に、ピトリと触れた。
――シュッ、ザリ……スリッ……。
綿玉が耳殻を側頭部に押し当てて、溝をゆっくり、ゆっくりと撫でていく。僅かに感じる粒のようなとっかかりは、やはり耳垢だろうか。集音の役目を果たしているこの部分も、やはり疲れがたまっていたようだ。熱いハンドタオルでマッサージされていた裏側とはまた別の、摩擦の熱がぽかぽかと広がっていく。
秋の耳かき店にて by 夜霧沙織
下準備を経て、やっと耳かき開始だ。まずは匙を浅く入れ、内壁に触れるか触れないかの絶妙さで動かす。こそばゆさに背筋をゾクゾクさせていると、カチッ。頭上のランプが灯り、白色LEDが右耳の内部を照らした。
カリカリ。カリカリッ……迷走神経を掻かれる心地良さにうっとりしていると、お客様、店員さんに呼ばれた。
「奥に大きめの物を見つけました。これからお取りしますので、暫しじっとしていて下さい」
椎名耳かき店 by みなと
耳垢がまだ張り付いている部分に耳かきが入ると、サクッという音がした。
そして、そのまま店員がまずはシャリシャリと細かく、そして、だんだんと強くカリカリ、ガリガリとかいていった。
カリ、カリカリ、ガリ、バリバリバリッ。
バリバリと言う連続音がした途端、耳垢が剥がれる感覚がした。
耳垢を剥がした耳かきはそのまま慎重に耳の壁を通っていき、すっと耳かきが耳穴から出た。
遊郭にて2 by 助
細い手でやおら蒸した手ぬぐいをとりあげると、ふう、ふう、とすこし冷ましてからご隠居の耳を丹念にぬぐう。
みみのうら。みみのおく。みみのたぶ。くびすじ。
さァ貝みたようになりんしたよう。つやつやしておりィすよう。
ああ。あったかだ。それにいい香がするの。
台湾の耳かきパート1 by トッキー@ただいま
どうやら片方の耳が終わったみたいだ。掻き終わったら柔らかなモノが耳の穴にまたも鼓膜近くまで入ってくる。
クルクル・・・カサコソ、カサカサコソコソ、ズッズッ…
ぞわぞわした感覚が全身を暴れ回る。その次は何か冷たいものが耳の穴に入る。ひやっとした感覚が次に走り回ると指をそれで軽くたたいてくれる。
-あ、そっか。なるほど。耳トントンだね。何回か聞いた事ある。この耳トントン気持ちいいなぁ。