懐かしくも不思議な世界へ。和風ファンタジー特集/pixiv小説選集

pixivには日々たくさんの小説が投稿されており、pixiv小説編集部ではまだあまり読まれていない良作にスポットライトを当てる活動を行っています。
今回のテーマは和風ファンタジー!
死んだ恋人を思い続ける女に恋心を抱くあやかしの話から、不思議な村の祭りに迷い込んでしまった詩人の回想録まで、和の要素を取り入れた幻想小説を集めてみました。
日本を舞台にしながらも、どこか異世界観漂う妖艶なファンタジー小説をぜひお楽しみください!
モデル兼詩人の青年は、撮影のために訪れた桜の咲く山奥で、祭囃子や太鼓の音に導かれて川に落ちてしまう。そんな彼を助けたのは、古風な着物を着た少年と桜の木を頭に生やした少女だった。今日は大事な祭りがあり、それが終わったら元の場所に送ってあげると言う少年に従って訪れた村で、青年が見たものとは……。友人から聞いた、桜舞う春の1日の話。
友人が語る桜が招いた奇妙な体験に魅了されます。もし桜の季節に祭囃子が聞こえてきたら……と夢想が膨らみます。
病を鎮めるため今世も目を覚ました「媛様」はかつて大君の娘として暮らしていた。巫女でもあった彼女は天へ祈りを捧げるうちに人の理から外れ、その身をもって病を祓う任をこなしていた。これは、媛様が長い生の間に失っていたものを、今世で出会った兄妹や子供たちとの交流で取り戻していくお話。
苛酷な運命にある媛が侍従の兄弟の献身により大切な記憶を取り戻していくさまに胸を打たれます。
文明開化により近代化の進む中、鉄道すら通っていない山の麓に小さな港町があった。そこには雨神の伝承があり、今では荒れ果ててしまっているものの雨神が祀られている神社も存在した。ある日、馬と共に荷運びの仕事をする馬借の青年は港町へ向かう途中で雨に振られてしまい、雨神の神社で雨宿りをすることになり......。
少女の姿をした神様との出会いをきっかけに始まる壮大な物語をお楽しみください!