海外は同人誌よりもポスターがメイン?北米最大級のアニメイベント「Anime Expo」レポ
アメリカのロサンゼルスにて毎年開催されている日本アニメイベント「Anime Expo」。コロナで開催見送りとなっていましたが、今年は3年ぶりに7月1日から4日に渡り開催!
Anime Expoは、なんと世界70 か国以上から参加者が訪れる北米最大級のイベントです。地元のホテルや施設にもたらす経済効果は1 億ドル以上と推定されています。
そんなビッグイベントにピクシブも初出展しました。その模様をレポートします。
コミケと似てる? 個人サークルが出展するArtist Alley(アーティストアレイ)
Anime Expoには複数のエリアがあり、こちらはArtist Alleyと呼ばれるエリア。
アメリカだけでなく国外からもアーティストが集まり、自分のサークルスペースで作品を頒布しています。
出展サークル数は約500。かなり通路が広々としていましたが、35万人以上が参加するということで、開場後はこの通路が人でいっぱいになりました。
コミケととても似ていると感じましたが、違うところもありました。
まず、同人誌の頒布はほとんどなく、ポスターやアクキーなどグッズが中心。
こちらの合同サークルさんはイラスト集を頒布していましたが、コミケ99に出る予定だったので作成したのだとか。コロナ禍で日本に行けなくなったため、Anime Expoで頒布しているのだそう。
ディスプレイにも違いを感じました。ニューメキシコから来たサークルさんは、アクキー用の棚やライトなどを設置していてとてもかわいかったです。
また、ご覧の通りみなさんかなり高さを出して作品を飾っています。Anime Expoにもディスプレイの高さ制限はあるそうなのですが、コミケとはかなり基準が違うようです。
ファンアートでは「原神」「SPY×FAMILY」「呪術廻戦」がとくに人気だと感じました。
ネバダから来たサークルさんは呪術廻戦のファンアートを頒布していました。「呪術廻戦」はアニメから知ったそう。日本のファンアートもTwitterでチェックしているけれど、日本の同人誌は海外発送をしていないことが多いので歯痒い思いをしているのだとか。
もちろんオリジナルサークルもたくさん出展していました。
チリから来たこちらのサークルさんは、ファンアートもありますがオリジナルの作品をメインに頒布していました。
日本よりずっとカジュアルに楽しんでいるCosplay
Anime Expoにはコスプレ用の撮影ブースがありました。色々なセットが用意されていて、自分のキャラにあった背景で撮影することができます。一番人気だったのは桜の背景。「鬼滅の刃」のコスプレをしている人が多く撮影していました。
Anime Expoのコスプレを見て日本と大きく違うと感じたところは、かなりカジュアルにコスプレを楽しんでいる人が多かったところ。衣装は着ていてもウィッグはつけていなかったり、メイクは普段通りだったり。
とくに会場で多く見かけたのが、私服の上に「鬼滅の刃」の竈門炭治郎や胡蝶しのぶの羽織を羽織った人たち。
みなさん自分のできる範囲でのコスプレをしていました。
ピクシブはパネル出演と企業ブースに出展!
ピクシブも日本の企業としてAnime Expoに参加しました。
Panel(パネル)と呼ばれるアーティストや企業が講演を行うトークショーも開催。
会場は500人ほど入るホールで、すでにpixivを知っている人や初めて知った観客の前で、弊社社員がpixiv関連サービスの説明をいたしました。
また、アメリカのゲーム会社で美術クリエイターとして活躍しているイラストレーターAiri Panさんもゲストとして出演。アメリカのイラストレーターのお仕事などをお話ししてくださいました。
Airi Panさんが語ってくれたアメリカと日本のイラストレーターの違いについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
そして企業ブースでは『エヴァンゲリオン』のファンアートの展示とファンアート画集『Evangelion x pixiv Fanart Collection』を販売。画集は好評でしたが、本ではなくポスターのようにディスプレイできる形での販売を希望される方も多くいました。Artist Alleyでのポスターの頒布数からも感じましたが、アメリカではイラストなどのアートは飾って楽しめる形での需要が高いのかもしれません。
Airi PanさんMika Pikazoさんによるライブペイント
pixivの企業ブースでは、その他にPanelにも出演してくれたアメリカのクリエイターAiri Panさん、日本のクリエイターであるMika Pikazoさんによるライブペイントとサイン会も行われました。
お二人がライブペイントで描いたのは「エヴァンゲリオン」のファンアート。開催日の前半2日をAiriさん、後半2日をMika Pikazoさんが担当してくださいました。
お二人はライブペイントをされながらもファンからの質問に答え、コミュニケーションを楽しんでいました。なかには、自分のイラストのアドバイスを求める人も! こんな贅沢な交流ができるのも、イベントならではですね。
ライブペイントで描かれたイラストはこちら!
Airi Panさんコメント
Mika Pikazoさんコメント
期間内に描き終わるか不安でしたが、キャラクターの配色が決まっているので思いの外すんなりと終わりました。普通に描いてもおもしろくないなと、今までは一部分に取り入れることの多かった加工を大胆に取り入れています。この加工で、エヴァのおもしろさが出ているといいなと思っています。