きらめく若き才能が集結!「pixiv台湾学生イラストコンテスト2025」結果発表&作品講評

本コンテストは、株式会社トゥーマーカープロダクツ、BOOK☆WALKER TAIWAN、蓋亜文化の協賛により開催され、受賞者は賞金および審査員からの講評のほか、コピックスケッチベーシック72色セットとスケッチブック、BOOK☆WALKERポイント、誠品書店の商品券といった豪華賞品が授与されました。また、大学部門の「蓋亜文化賞」受賞者は、蓋亜文化がイラストレーター候補リストに登録され、イラスト制作の依頼を受けるチャンスを手にしています。
それでは、大きな盛り上がりを見せた「pixiv台湾学生イラストコンテスト2025」の結果を発表します!
全870作品もの応募の中から、厳正なる審査を経て選ばれたのは一体どの作品なのでしょうか……!?
審査員紹介

- 天之火
- 専業イラストレーター。代表作は「台湾OLシリーズ」イラスト。日本国際現代美術家協会主催「2020 I.M.A国際現代美術家協会展」にて優秀賞を受賞。VTuber真理果の初代キャラクターデザイン、OPUSゲームシリーズのポスター制作、ストーリーボードおよびアートディレクションなどを担当。

- 日下棗
台湾を代表する女性漫画家の一人で、10年以上の創作経験を持つ。
現代女性の視点から、シリアスなテーマを読みやすい漫画へと昇華させ、強い共感を呼ぶ作風が特徴。
作品はたびたび話題となり書籍化され、高い実力と市場影響力を誇る。

- 西貝魯SIBYL
美術系学科卒業後、ゲーム会社にてUIデザイナーとして勤務。
現在はフリーランスイラストレーターとして活動。
さまざまな個性表現を鑑賞することが好きで、感情豊かな性格。

- 陳光大
現在、国立台湾芸術大学ビジュアルコミュニケーションデザイン学科主任。デザイン教育・研究および分野横断型の実務に長年携わる。
台湾の商業漫画人材育成を推進し、TAICCA(文化内容策進院)「商業漫画制作人材育成プログラム」の責任者も務めていた。
「光」大学部門 最優秀賞
全ての大学生(修士課程を含む)および同年代の参加者の作品の中で、最も優れたイラストとして選ばれた作品に贈られる賞です。受賞者には賞金25,000台湾ドルに加え、20,000台湾ドル相当の「pixiv台湾学生イラストコンテスト2026」のキービジュアルイラスト制作依頼の機会、コピックスケッチベーシック72色セット&コピックスケッチブック Lサイズワンセット、さらにpixivよりデジタル賞状が贈られます。
栄えある最優秀賞に輝いたのはこちらの作品です……!

講評コメント:「こんにちは! 会えてうれしいよ」と語りかけるよう。“光”と向き合う構成が印象的で、テーマである「光」そのものに視線が集まる演出となっています。他のキャラクターたちは雨と関わる動きを見せることで対比を生み出していますが、あえて一人の子どもだけが光に気づいていることで画面全体へと広がる視覚的な起点が生まれています。
脇役たちの動きや細部の描写も主張しすぎず、それでいて丁寧に描かれており、作品全体の完成度を大きく高めています。唯一気になる点としては、顔にかかる横髪の形や色味がやや独立して見え、まるで何かが付着しているように感じられる部分でしょうか。(天之火)

講評コメント:物語性が非常に強く、一目で「雨上がり」だということが伝わってきます。
「人々は機械のように忙しく日々を過ごしているが、主人公だけが日常の中の美しさに気づいている」というメッセージが明確に表現され、感情表現も的確でありながら、美しさもしっかりと保たれています。
技術面では、構図の密度バランス、光と影、色彩のコントロールが非常に優秀。「主人公だけが光っている」演出によって明確な焦点が生まれ、色彩によるコントラストも鮮やかです。暗部の寒色寄りの青緑が、明部の光感をより引き立てています。隠し色を豊かに使うことで奥行きが生まれ、水彩のような質感も「雨上がり」の湿潤な空気感をよりリアルに表現しています。(日下棗)

講評コメント:極めて高い完成度を誇る一作です。強烈な光と影のコントラストを巧みに用い、喧騒に包まれた群衆と孤独な存在の対比によって、ドラマ性のあるビジュアルを生み出しています。
空間構成も安定感があり、複雑な要素をバランスよく配置。細部の描写も丁寧で、随所に工夫が感じられます。技術・物語性・美しさを兼ね備えた成熟した傑作といえるでしょう。(西貝魯SIBYL)

講評コメント:本作は雨上がりの瞬間を切り取り、「光」を透き通る空気感として表現しています。高い視点からの構図の中で、冷たい色調の人波に囲まれた少女の笑顔が際立ち、温かみのあるオリジナリティを感じさせます。透明な傘や地面に映る光の表現は繊細で、色彩の階調も豊か。日常の中に「神聖さ」を生み出し、希望と生命力を的確に伝える、感性と技術を兼ね備えた一作です。(陳光大)
「光」大学部門 優秀賞
優秀賞受賞者には、賞金16,000台湾ドルに加え、『Artist in Taiwan 2025』画集1冊、pixivよりデジタル賞状が贈られます。

講評コメント:本作は、極限まで落とし込んだ深い黒の背景によってモチーフが際立ち、輪郭線が鮮明に浮かび上がっています。かすかなろうそくの光は自然に視線を集めると同時に、神秘的な雰囲気を醸し出しています。暗闇の中でも細やかなディテールの階層が丁寧に表現されているところも素晴らしい。この強烈な光と影のコントラストは高い物語性を生み出し、観る者を作品世界へと引き込み、隠された物語を探りたくなる魅力に満ちています。(西貝魯SIBYL)

講評コメント:作者は一瞬で消えてしまうろうそくの光を捉え、「光」を“儚い希望”として再定義しました。下方から差し込む強い光源がキャラクターの複雑な感情と物語性を的確に描き出しています。技法面では、レースの繊細な質感と重厚な筆致が織り交ざり、クラシックな油彩画のような落ち着きと深みを感じさせます。退廃的でありながら華やかな空気感を見事に演出した、感性と技術力が融合した傑作です。(陳光大)
「光」大学部門 準優秀賞

講評コメント:「看板の上にある、私だけのひそかな憩いの場所」

「光」大学部門 蓋亜文化賞
本賞は出版社・蓋亜文化による厳正な審査のもと選出された作品に贈られます。受賞者には誠品商品券5,000台湾ドル分、蓋亜文化よりデジタル賞状が贈呈されるほか、蓋亜文化の提携候補イラストレーターリストに登録され、将来的にイラスト制作の依頼を受けるチャンスがあります。
講評コメント:本作は、雨上がりとともに街が再び動き出す瞬間を見事に捉えています。色彩のコントロールが非常に秀逸で、グレーがかった冷たい色調の人々を大胆に配置し、発光する少女を際立たせることで冷暖のコントラストから希望に満ちた印象を生み出しています。視覚的なインパクトも抜群です。特に、地面に映り込む空や虹の描写はきわめて繊細で、作品全体に豊かな奥行きと芸術性を加えています。思わず目を奪われる完成度の高い一作です。(蓋亜文化漫画部編集長・李亞倫)
「光」高校部門 最優秀賞
全ての高校生および同年代の参加者の作品の中で、最も優れたイラストとして選ばれた作品に贈られる賞です。 受賞者には賞金20,000台湾ドル、コピックスケッチベーシック72色セット&コピックスケッチブック Lサイズワンセット、さらにpixivよりデジタル賞状が贈られます。
栄えある最優秀賞に輝いたのはこちらの作品です……!

講評コメント:光と水を融合させた描写からは、「挑戦を楽しむ」という創作意欲が強く感じられます。手を上に伸ばして目元に影を落とす巧みな演出によって、水ではなく「光」そのものが主役として際立っています。
差し色として配置された黄色のモチーフに加え、水中の影に暖色を取り入れることで、画面全体に奥行きと調和が生まれています。キャラクターの存在感が大きな比重を占める作品だからこそ、身体のラインやシャツの布地の質感がやや硬い点が惜しまれます。ここをさらに柔らかく表現できるようになると、より一層完成度が上がるでしょう。(天之火)

講評コメント:本作から私が受けた印象は、「闇へと落ち込みながらも、輝くものを見上げ、憧れている」という感覚です。人物の周囲には多くの象徴的なアイテムが描かれており、なぜ彼女は水の中にいるのか、と観る者の想像を掻き立てます。強い物語性を感じさせる作品です。
技術面でも非常に高い完成度を誇り、水面の波紋という描写が難しいモチーフを強い光を組み合わせながらも見事に描き切っています。リアルな塗りの中に二次元的な美しさも保たれており、個人的にもとても好みの作風です。(日下棗)

講評コメント:細部の描き込みと空間表現の両面で極めて優れた一作です。天窓から差し込むような強い光源の使い方が非常に独創的で、上方から降り注ぐ光の柱は水滴を照らすだけでなく、閉ざされた室内に「逃れたい」という強い緊張感を生み出しています。まるで魂が日常の束縛から解き放たれようとしているかのような印象を受けます。(西貝魯SIBYL)

講評コメント:温かみのある光をあえて排し、冷たい色調の水面反射によって孤独感と眩しさを描き出した点が非常に独創的です。真上から見下ろす構図によって波紋や気泡が広がり、奥行きのある空間表現を実現しています。液体の屈折表現には年齢を超えた観察力が感じられ、完成度は極めて高水準。思春期ならではの繊細な心情を巧みに捉え、「光」を心理的な圧迫と透明感の象徴として昇華させた、希少な傑作です。(陳光大)
「光」高校部門 優秀賞
優秀賞受賞者には、賞金12,000台湾ドルに加え、『Artist in Taiwan 2025』画集1冊、pixivよりデジタル賞状が贈られます。

「いったい、どうすればいいの?」という叫びが聞こえてくるような一作です。
背後の上方から差し込む強い光は、まるで裁きのような圧迫感を生み出しながらも、暖色系を基調とすることで“愛からくる束縛”のようなニュアンスも感じさせます。大きな手は守護と拘束、その両義性を併せ持つ存在として描かれています。構図は大胆で力強く、あまり見かけないタイプの構成が強烈な印象を残します。一方で、人物の立体感はやや平面的に見えるため、今後さらに深めていける部分でしょう。(天之火)

学業のプレッシャーを宗教儀式へと昇華し、「知識を食べる」という発想が強烈な皮肉として機能しています。強い逆光によって神聖でありながらも牢獄のような空間が生まれ、キャラクターの歪んだ感情表現を極限まで引き出しています。エッジライトや書物の質感描写も非常に堅実です。
「光」を優しい暴力として表現し、現代の学生が抱える抑圧された心理を鋭く捉えた、思想性の高い秀作です。(陳光大)
「光」高校部門 準優秀賞
準優秀賞受賞者には、賞金5,000台湾ドルに加え、『Artist in Taiwan 2025』画集1冊、pixivよりデジタル賞状が贈られます。

講評コメント:まるで波の音が聞こえてくるようで、それこそがこの作品の素晴らしさだと感じました。
海水が部屋の中へと「押し寄せる」描写には力強さがあり、主人公の私的な空間が何かに徐々に飲み込まれていくような感覚を与えます。まるで久しぶりに実家の部屋へ戻り、夏の思い出に浸る中で、光や海、風までもが記憶とともに浮かび上がってきたかのようです。
窓辺の光と影の表現も美しく、柔らかく心地よい色使いが印象的です。(日下棗)

講評コメント:青春期特有の繊細な感情を捉えた、非常に物語性の高い一作です。
「光」「記憶」「昼の時間帯」を巧みに融合させ、動きのある波の表現を通して、観る者にも波が戸口に打ち寄せる音が聞こえてくるような臨場感を与えます。静と動が共存する、豊かな表現力に満ちた作品です。(西貝魯SIBYL)
「光」高校部門 蓋亜文化賞
本賞は出版社・蓋亜文化による厳正な審査のもと選出された作品に贈られます。受賞者には誠品商品券5,000台湾ドル分、蓋亜文化よりデジタル賞状が贈呈されます。
講評コメント:感情表現が非常に繊細で、温もりを感じさせる一作です。
作者は柔らかな暖色トーンを基調に、木の葉を透過して差し込む光と影を組み合わせることで、亡くなったペットへの想いをやさしい情景へと昇華させています。特に、天使の輪を持つ猫の魂と、カメラ越しにそれを見つめる少女との交流が、生命と死を越えた感動を生み出しています。ノスタルジックでほのかに切なさを帯びた感情表現が見事です。(蓋亜文化漫画部編集長・李亞倫)
自由投稿部門 優秀賞
自由投稿部門はテーマ不問で、本募集要項の規定を満たしたオリジナルイラスト作品であれば自由に応募可能な部門です。第一線で活躍する審査員によって選出された4作品をご紹介します。受賞者には賞金4,000台湾ドル、BOOK☆WALKERポイント1,000ポイント(1ポイント=1台湾ドル)、pixivよりデジタル賞状が贈られます。

講評コメント:「筆致で鮮やかな色彩の祭典を呼び起こす!」といった印象の一作です。
多彩な色を融合させながらも決して雑然とせず、心地よい“色の爆発”を見事に表現しています。緻密な検証と計算によって構成された配色が光ります。一方で、背景の建物表現とテーマとのギャップがやや大きいため、もう少し調整することで全体の完成度がさらに高まるでしょう。(天之火)

講評コメント:一目で人物の美しさに引き込まれる完成度の高い作品です。比較的オーソドックスな構図だからこそ、確かな画力が求められますが、本作は視線誘導が非常に美しく整理されています。キャラクターは虹色の光に包まれ、周囲を飛ぶ鳥たちも円を描くように動線を構成しています。大小や密度のバランスも絶妙です。雨と強風の表現もリアルで、まるで写真のような臨場感を感じさせます。(日下棗)

講評コメント:全体が高明度の明るいトーンでまとめられていますが、光の流れや階調を的確に捉え、単調さや眩しさを感じさせない点が見事です。「明るさの中で光を描く」という繊細な表現力によって、画面には透明感が満ちています。非常に印象的で完成度の高い佳作です。(西貝魯SIBYL)

講評コメント:恋愛を熟した葡萄になぞらえ、縮小されたキャラクターと巨大な果実の対比によって、愛の甘さと儚さを表現しています。
構図はシンプルながら力強く、高彩度の色彩と透き通る水滴が画面に豊かな表現力を与えています。技術面では、果皮の質感や環境光の処理が成熟しており、完成度は非常に高水準。商業的な美しさと文学的な比喩を兼ね備えた、感性と美学が融合した秀逸な一作です。(陳光大)
他の最終予選に進出した優秀な作品
「光」大学部門
「光」高校部門
自由投稿部門
最後に:pixiv台湾学生イラストコンテスト2025運営より
最後に、作品募集や宣伝など多くの事柄にご尽力いただき、以下の協力校および先生方に感謝いたします。皆さまのお力添えにより、今回のコンテストを無事に完了することができました。
・国立台湾芸術大学視覚伝達デザイン学科(https://vcd.ntua.edu.tw/)
・台南応用科技大学漫画学科(https://comic.tut.edu.tw/)
・国立高雄科技大学文化創意産業学科(http://cci.nkust.edu.tw/cd/)
・国立台北商業大学商業設計管理学科(https://cdm.ntub.edu.tw/)
・崑山科技大学視覚伝達デザイン学科(https://www.vcd.ksu.edu.tw/)
・国立台北教育大学芸術と造形デザイン学科(https://s12.ntue.edu.tw/)
・正修科技大学視覚伝達デザイン学科(https://vcd.csu.edu.tw/)
・嶺東科技大学視覚伝達デザイン学科(https://vcd.ltu.edu.tw/)
・国立虎尾科技大学マルチメディアデザイン学科(https://multimedia.nfu.edu.tw/)
・国立東華大学芸術とデザイン学科(https://artech.ndhu.edu.tw/)
・銘伝大学商業デザイン学科(https://mcucd.mcu.edu.tw/)
・国立台中教育大学デジタルコンテンツテクノロジー学科(https://dct.ntcu.edu.tw/)
・国立雲林科技大学デジタルメディアデザイン学科(https://gcd.yuntech.edu.tw/)
・国立基隆高等商工職業学校広告デザイン学科(https://www.klcivs.kl.edu.tw/home)
・鶯歌高級工商職業学校広告デザイン学科
(https://www.ykvs.ntpc.edu.tw/p/426-1000-114.php)
・台南高商広告デザイン学科
(https://www.tncvs.tn.edu.tw/sub/content/index.asp?Parser=1,6,538,45,537)
本コンテストの応募作品数は、これまでpixivが台湾向けに開催してきたイラストコンテストの中でも過去最多となりました。たくさんの素晴らしいご応募、本当にありがとうございました!
受賞された皆さま、本当におめでとうございます。
そして今回ご紹介できなかった作品の中にも、魅力あふれる力作がたくさんありました。どの作品からも、創作への情熱と努力がしっかりと伝わってきました。
pixivはこれからも、創作を楽しむすべてのクリエイターを応援し続けていきます。学生の皆さんこれからも自分の「好き」を大切にしながら、ぜひ創作を続けてください。そして、また次回の挑戦でお会いできることを楽しみにしています!




































