気軽に持ち歩いてどこでもお絵描き! 液タブの描き味を実現した8インチWindows 10タブレット『raytrektab』─さいねさん使用レビュー&インタビュー

インタビュー・文:小川 陽平
編集:関口敬文
美しい色彩とスタイリッシュな画面構成で独自の世界観を作り出すイラストレーター さいねさん。さまざまな書籍のイラストを担当されているほか、たくさんのCDやゲーム、グッズなどにもイラストを提供されている、多方面で大活躍中のイラストレーターさんです。昨年夏には自身初となる画集『さいね Illustration Works world×world』も刊行され、ますます活躍の幅を広げています。
そんなさいねさんに、今回はサードウェーブデジノスから発売された最新Windowsタブレット『raytrektab』を試してもらいイラストを描いていただきました!
『raytrektab』はOSに『Windows 10 Home』を採用した8インチペンタブレット。ペン入力にはワコム社の『Wacom feel IT technologies』を採用し、4096階調の筆圧感知とレスポンスの良さを実現。小さく軽いボディでありながら、セルシスのイラスト・マンガ制作ソフト『CLIP STUDIO PAINT PRO』が軽快に動作する、お絵描き好きにとっては要注目のWindowsタブレットです。
普段は『Adobe Photoshop CC』と『CLIP STUDIO PAINT PRO』を組み合わせてMacで描いているさいねさん。『raytrektab』を体験して、どのような感想を持たれたのでしょうか?
『raytrektab』をさいねさんが実際に使ってみました!
びっくりするくらい自然に描けます!
──さっそく描いていただいていますが、『raytrektab』の第一印象はいかがですか?

普段使っている液晶ペンタブレットとはサイズが違うので、初めは少し慣れが必要かも? と思っていたのですが、触ってみたら、普通にすんなりと描けるので驚いています。私の場合、水色の線で全体のバランスをとるアタリ、いわゆる大ラフを入れてから、少し密なラフに入ります。『raytrektab』は画面サイズが小さく全体の見渡すのが少し難しいため、アタリの重要度が増しますね。拡大縮小を繰り返すことになると思うので、最初にきっちりとバランスをとっておくことが使いこなすコツになると思います。

──描き心地はいかがですか?

びっくりするくらい自然に描けますね。それに、このサイズなら持ち歩くのも苦じゃないので、外出先でもお絵描きができそうです。仕上げまでこれひとつで……というのはスペック的に難しいと思いますが、アイデアスケッチやラフ、線画までなら十分描けると感じました。
──使ってみて気になった点はありますか?

画面サイズが小さい分、ツールボックスを出し過ぎると描ける範囲が狭くなってしまい、全体の把握がしにくくなることがありますね。でも、これは使い方次第ですし、細かい部分を描きこむのでなければ気にならないと思います。そういう気になった部分も、この軽さで帳消しです。すごく軽いので、アイデアスケッチなどで活躍してくれそうです。

──一番気に入った点は?

先ほども言いましたが、やっぱり軽さですね。動作の軽さ、物理的な軽さの両方の意味で軽いですね。私の場合、執筆はフルデジタルなので作業中はどうしても家に籠もりがちになり、外でイラストを描くことなんてほとんどないんですよ。でも、こういう気軽に使えるタブレットがあると、アイデアを描き留める機会が増えると思います。外でも使い慣れたツールが使えるというのは、かなり新鮮でした。

▲ ランチにお出かけしたときでも、思いついたらすぐにお絵描きできちゃう気軽さが『raytrektab』のいいところです!
続いてのページでは、さいねさんの創作の原点、そしてこれからの目標について伺いました!