イラスト制作の裏側を公開!イラストレーター・kiriに聞く、オリジナル作品に説得力を生む視点

pixivで活躍する世界中のアーティストにインタビューする「Artist's Spotlight」。
イラストの制作工程や細部に込められたこだわり、クリエイターとしてステップアップしていく方法に迫るシリーズです!
今回は、韓国のイラストレーター兼キャラクターデザイナーのkiriさんに、最近の作品制作の裏側や、オリジナル作品を描くうえで大事にしていることを教えていただきました!
kiriさんの活動とイラスト紹介
── まずは簡単な自己紹介とメインの活動分野について教えてください。

お気に入りイラストの制作工程に迫る!
── kiriさんが最近描かれた作品の中で、一番気に入っている作品について教えてください。

kiriさんのお気に入りの一枚
── この作品を描くことになった経緯や、インスピレーションについて教えてください。

このキャラクターたちは、クリスマスが来るたびに描いていて、昨年のクリスマスにも描いています。これまで華やかなクリスマスの雰囲気が漂うイラストはたくさん描いてきたので、今回はあえてクリスマス的な演出は控えめに、静かで少し寂しさを感じさせる背景にしました。そして、キャラクター同士の関係性や物語を想像してもらえるような雰囲気を目指しました。
── この作品が特に気に入っている理由は?

長く大切にしてきたオリジナルキャラクターたちを描いたイラストでもありますし、もともと白く静かな、寂しい感じの雰囲気が好きなんです。今回はその空気感をうまく表現できたと感じていて、とても愛着があります。
── 制作過程で一番楽しかった工程はどこですか?

▼制作過程を特別に公開!「merry christmas」が仕上がるまで






── 反対に、一番大変だった工程はどこですか?

線画の工程が一番大変でした。私は塗り込み(レンダリング)をしながら線を描き足していく描き方をすることが多く、他のイラストレーターの方々と比べると、線を細かく描くタイプではありません。それでも頭の中にあるイメージを具体的な形として描き起こす段階は、いつも難しく感じます。ですが、ここで形をしっかり整えておかないと後工程がさらに大変になるので、丁寧に向き合っています。
最近は、少しでもイラストの完成度を高めるため、序盤から細かく線を描くよう心がけています。
── 特に意識した点や、注意を払った表現があれば教えてください。

まず、静かで叙情的な雰囲気を大切にしました。そのうえで、登場するふたりのストーリーが気になる構図を意識しています。一人はごく普通の人間で表情が見えるのに対し、もう一人は人間に似た姿ですが翼が生えていて、表情が見えないように描きました。背景の観覧車も、単なる遊具ではなく、何か物語を感じさせるような古びた雰囲気で描きこんでいます。作品をご覧になった方に、少しでも「どんな物語があるんだろう?」と想像していただけたら嬉しいです。
作品に説得力をもたらすために意識していること
── kiriさんの個性あふれるキャラクターデザインと、ダークでありながら可愛らしさもある独特な感性は本当に印象的です。キャラクターデザインの発想源や、制作で難しいと感じる点について教えてください。

普段から、自分が好きな感性を具体的に認識するところから始めている気がします。リファレンス(参考資料)は、写真や映画、他の方のイラストなど、ビジュアル的なコンテンツを参考にすることが多いです。自分が何を作りたいかを決めずに始めると、何を調べればいいのかわからず行き詰まってしまうことがあります。ですから、アイデアを練る際は、まず自分の好きなものを並べてみて、それをキーワードにリファレンスを探しながら発想を広げていきます。軸がしっかりしていれば、描きたい方向から大きく逸れてしまうことも防げるからです。
制作で一番難しいと感じるのは、自分のオリジナルキャラクターやイラストを、見てくださる方にどうすれば説得力を持って伝えられるかという点です。オリジナル作品は、見る側にとって予備知識がないので、どうしても馴染みが薄く、興味を持ってもらいにくい場合もあります。そこを乗り越えるために、常に「視認性(見やすさ)」を意識しています。言い換えれば、見る方にストレスなく、スムーズに読み取れる絵を描くことを大切にしています。
また、キャラクターデザインでは「魅力」と「シンプルさ」の両方を、イラスト制作では「強調したい部分」を明確に打ち出すことを意識しています。
オリジナル作品をコンスタントに投稿することを大事に
── クリエイター活動を続ける中で、ブランディングとして意識していることはありますか?

SNSやpixivなどで、オリジナルイラストをコンスタントに投稿するよう心がけています。感銘を受けた作品や好きなVTuberの方々のファンアートを描くこともありますが、根底にあるのは「オリジナル作品を描くのが好きだ」という気持ちです。私のことを「創作(オリジナル)が好きなイラストレーター」というイメージで覚えていただけたら嬉しいです。
そのため、いつも新しいオリジナルキャラクターをデザインするのはもちろん、以前から描いている既存のキャラクターも大切に、ふとしたときに描いて投稿するようにしています。今はスケジュールの都合でお休みしていますが、以前はPOSTYPE(ポスタイプ)やpixivFANBOXなどのプラットフォームで、創作イラストやキャラクター制作の裏側などを発信していました。
── 最後に、ファンの皆さまへメッセージをお願いします。

応援してくださる方がいらっしゃると思うだけで、私にとってすごく大きな力になります。いつも心から感謝してます。そして、この記事を読んでくださっている方の中で、私と同じようにオリジナルキャラクターを描くのが好きな方々にとって、このインタビューが少しでもお役に立てれば嬉しいです。これからも精一杯頑張ります!
── kiriさん、ありがとうございました!





